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双子、誕生す(ニルスとレミーその4) [ニルスとレミー]

平成24年12月3日、午後7時半頃・・・

一旦、仕事から帰って夕食までの間、無断で乗って帰った会社の車の中でウトウトしていたら、

ケータイが鳴った。

妻からだ。

「もう、お父さん今どこ?ニャアコ子供が産まれそうやで、早よ帰ってきて!私しゃ知らんからね!」

夕食の準備をしていた妻の声は、ややキレ気味だった。


「う~、ニャアコの奴、やっぱり妊娠だったか・・・しかしこんな変な時間に産むのか?」

妻からの電話を切って、家路に向かう最中、しみじみと思った。

おはぎ4姉弟の誕生からわずか10ヶ月足らず、こんなに早く、そしてまさかニャアコが2度目の

出産をするとは信じられなかった。

2月に生まれた4姉弟に、最初の発情期が訪れ、最悪の姉弟間の妊娠を阻止すべく、何とか

唯一のオスのイーライを去勢し、子供たちは完全室内飼いにして、あとはニャアコの脱走さえ

気をつけていれば、これ以上我が家に猫が増えることはないだろうと安心していたが甘かった。


1ヶ月ほど前からニャアコがふっくらしはじめた時、妻は真っ先に妊娠を疑ったが、私は違うだろう

と思っていた。

4姉弟の時は腹が床につきそうなくらいデカくなっていたし、脱走した際に一晩中帰って来なかった

ことがあったので、それなりに納得もしていたが、今回はそんなに長いこと帰って来ないという

こともなかったし、妻が心配するほど腹もデカく感じなかった。

そして何より発情期を迎えたチーやラムに、イーライが背後から覆いかぶさってる光景が衝撃的

すぎて、こちらを何とかするのに気をとられすぎていたのだ。


今さらあれこれ考えても仕方ないと思いつつ家に帰ってみると、まさにニャアコが分娩中だった。

「ニャアコ、お父さんの布団の中で子供産んどるで」

夕食を食って風呂に入ってすぐ寝れるように早めに敷いておいた私の布団の中で、ニャアコは

いきんでいた。

周りに息子や娘たちがいて気が散って出産に集中できなくなるといけないので、掛け布団を

かぶせて無事に産まれるまでそっとしておくことにした。

そして数十分後・・・

遅い夕食前の、電気が明々と点いている雑然とした中で、新しい生命の産声が聞こえた。

今回も真っ黒い仔猫が2匹。


のちのニルスとレミーである。


(つづく)




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コメント 4

のらん

ちょっとの脱走で、受胎したんですね~
でも、無事に産まれてよかったですね(^-^)
by のらん (2013-05-04 14:39) 

青竹

ニャアコの出産、全ての新しい命がつながれたわけでは
ありませんでしたが、その分にニルスとレミーが
元気に育ってくれることでしょう。
by 青竹 (2013-05-05 21:35) 

マンチ軍団

双子誕生ですか元気に育ちますように!
by マンチ軍団 (2013-05-06 04:57) 

クローヴ

「妊娠では?」という奥様の直感はやはり正しかった!のですねぇ。
by クローヴ (2013-05-08 23:12) 

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