SSブログ
はたらく おっさん ブログトップ
前の10件 | -

最後の挨拶 (会社のね) [はたらく おっさん]

IMG_20190706_125232_644.jpg
ワシも「ちょっと今から仕事やめてくる」

今日、18年間務めた会社に、父の葬儀の香典の
お返しを兼ねて、退職の最後の挨拶に会社へ
行ってきた。

ゴールデンウィーク明けには既に辞める旨を
伝えており、現在は有給休暇の消化期間中で
ある。責任者として派遣されていた病院は
6月末でお役御免と相成った。

18年・・・

月並みな言い方だけど、早かったような、
長かったような…

18年前の2001年といえば、あの9・11の
NY同時多発テロが発生した年であり、その
6日後に生まれた息子がもう高校3年生に
なる。
この会社には息子が生まれた翌月の10月から
途中入社した。
その頃は従業員もまだ沢山いて、現場も活気
があったのだが、道路の区画整理で立ち退き
になって会社が移転したのを境に、まるで
下り坂を転げ落ちるように、目に見えて運勢が
なくなり、綺羅星のごとく居た人材たちも
ことごとく去って行ってしまった。
イロドリが入った当時に居た人達も、もう今は
殆ど残っていない。

18年も居れば思い出も沢山あるが、とりあえず
今は「やっと終わった」という虚脱感と疲労感
でいっぱいいっぱいなので、また機会を見つけ
て「はたらく おっさん完結編」を書いて残し
たいと思ってる。

IMG_20190625_200034_534.jpg













nice!(11)  コメント(2) 

もう、ムチャクチャでしたわ。 [はたらく おっさん]

DSC_0375.JPG

巷はゴールデンウィーク突入。
もう4月も終わりだ。

もう4月も終わりだ。
・・・は!?
もう1年の三分の一が終わるんか!?

なんじゃそれ・・・

確かに冬の間は早く春になってくれーと願って
いたけど、肝心のその春は、あっという間に
過ぎ去ろうとしている。

毎年のことだが、年末から年度末にかけて病院内
のワックスがけの作業が大詰めを迎える。
3年前くらいまでは会社からワックスがけ部隊が
来てくれていたのに、徐々に会社の主力であるその
ワックス部隊の人数が減ってゆき、全盛期の三分の
一、いや四分の一にまで激減したことにより、
病院への応援はおろか自分達の抱えている現場すら
まともに回すことが出来ず、結局、病院の清掃
メンバーが日常清掃とワックスがけを兼任せざるを
えなくなってしまった。

しかしながらウチの病院清掃の人数も年々減って
きており、人数が少ない中での作業の掛け持ちは
、かなりの負担を強いられ、その人数不足をカバー
するために早朝4時や5時から掃除を始めるという
涙ぐましい日々に追い打ちをかけるように、1月末
からやむことなく降り続いた雪によって、完全に
職場が崩壊しかけたが、それでもどうにかこうにか
地獄の年度末を乗り切り、新年度を迎えた頃には
「あしたのジョー」の最終回で廃人同然になった
ホセ・メンドーサみたいになってしまっていた。

勿論この期間、会社は一切知らん顔だった。


平成29年12月から平成30年4月までの主な出来事

まず12月…

寒くなってき始めた頃から、愛車のエンジンが
かからなくなる。
わずか5分ほど走る為に30分くらいエンジンを
かけっぱなしにしておかないと、曲がり角で減速
した時や、信号待ちで停まってる時にエンジンが
止まる。

そんな状態で騙し騙し無理矢理に乗って通勤して
いたら病院の駐車場で当て逃げされ、リアバンパー
が外れかける。

元・職場のオバハンに貸したカネを踏み倒される。

引っ越したあとの借家が遂に取り壊し。
家族やニャアコ達との思い出が跡形もなく消滅。

猫屋敷を貸して下さってる恩人であり、今や名実
共に職場の副主任だった「ましらのチョーさん」が
入院→仕事の続行は困難と医者に言われ現在も
自宅療養中。


新年あけて1月

愛車の不調&職場の主力の長期不在という最悪の
事態を、入院中の「ましらのチョーさん」の車を
借りて出勤するという図々しい裏技に転換する。

月末から雪が降り始める。

雪のシーズンは必ず最低1回は車をぶつけているが
今回も、奇跡的に回復した愛車で3日間のうちに
2回も自損自爆事故。

1回目…ガードレールや縁石のない土手道で路面の
凍結にハンドルをとられ、あわや雪の積もった土手
の斜面へ転落しかけたが、運よく数メートルおきに
立ってる鉄の棒にぶつかって止まる。

2回目…コーヒーを飲みながら運転していて、
これまた凍結の路面にハンドルをとられ、今度は
道路の縁石を乗り越えあわや仏壇屋に突っ込む
ところだった。


2月

降り続く雪の被害が深刻化。
積り過ぎて車が家に停めれなかったり、翌日の早朝
の出勤が不可能になるため、遂に病院の休憩室に
泊まり込むという異常事態に。
1日中病院にいるわけでなく、仕事が終わってから
一旦、家の近くのパチ屋の駐車場に車を停め、家で
飯と風呂を済ませて病院に戻り、夜間受付の守衛に
気付かれないように院内に侵入し、休憩室で寝る。
さすがに3日目くらいには巡回中の守衛にバレたが
事情を話し見逃してもらう。

3年連続、通算4度目の佳作、もしくは4度目に
して初の入選を目指して投稿した「猫びより」の
猫の日企画でついに落選。

「是非ここで働かせて下さい」と頼まれて採用した
おっちゃんが、やっと慣れてきた頃に突然、尿結石
で隣町の病院に入院。


3月

最初から無理なのはわかっていたが、敢えて
「何とかやってみます」と誤魔化しながら頑張って
きた院内のワックスがけ作業が、結局約束の年度内
に終わらず総務がブチ切れ。

奇跡的にエンジンの不調が回復した愛車だったが、
それ以外の殆どの箇所がもう限界にきており、
4月の車検を待たずに廃車に。

4年間愛用し、仲良くなったフォロワーもいた
写真投稿アプリが閉鎖に。

しかも閉鎖の最終日の直前にスマホが壊れ、修理に
出している間に消滅していた為、フォロワーさん達に
お別れとお礼の挨拶が出来なかった。



・・・と、まあ他にも色々あるんですが書いた
ところで、どうなるわけでもないのでこの辺で。


あ、最後に・・・
前回、6周年記念の記事にご訪問、「nice!」、
コメントくださった皆様、本当に有難うございます。
特にこのブログが始まる前から現在までずっと第一線
で記事を提供し続けておられるブロガー様には尊敬と
同時に今も訪問して下さることに感謝です。

こんな中身スッカスカで、nice! が0にならないのが
不思議なくらいのチラ裏ブログではありますが、
今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。

イロドリウサギ&ニャアコ




nice!(8)  コメント(3) 

もう、ムチャクチャですわ。 [はたらく おっさん]

2018-01-28_13.37.46.jpg

なんと言うか、先週から果てしなく降り続いた雪の
被害と、年々酷くなる職場の惨状にもう、どうしていい
のかわからなくなり、記事も書けない状況です。

2018-01-26_12.58.39.jpg

2018-01-28_13.38.51.jpg

今回の写真は、まだ酷くなる前の雪の状態で、この後
ずーっと一週間近く、降ってはやみ降ってはやみの
繰り返しで、全然溶けずに残り続けました。

2018-01-28_13.39.55.jpg

もうホントに大変すぎて何も書けない状態なんですが
写真だけでも投稿しとかないと、そのままズルズルと
フェードアウトしてしまいそうなので、落ち着いたら
ちゃんと記事にしようと思います。

・・・いつになるやら (;^ω^)

2018-01-28_13.36.53.jpg
nice!(8)  コメント(0) 

絶対絶命!もはや風前の灯・・・ [はたらく おっさん]

この「はたらくおっさん」のカテの記事に度々登場する
ウチの職場のクレーム製造機こと、マサルくん (仮名)
が、だいぶん前にやらかした事件を元にした
「無脳男 vs 差し込み式便器」
という記事を、書こう書こうと思いつつも、なかなか
時間がなくて保留にしてる間に、職場自体の状況が
日に日に劇的に悪化してゆき、もう、シャレやネタ
では済まなくなってきてしまっている。

「続・SOS底辺より」の記事で書いた、会社が
強力な助っ人として送り込んできた70歳の婆さんは
結局、2カ月くらいしかもたなかった。
昨年の秋から冬にかけて主力が立て続けに3人も
辞めていった影響がジワジワと出始め、人手不足に
よる掃除のクオリティが落ち始めた矢先に、我が
底辺職場の唯一の常識人で、責任感も強かった
「おしゃれ番長」が鬱になってしまい、出勤がほぼ
絶望になった。

人数が減った分は、私が朝4時半とかに出勤し、
早めに出来るところは片付けておくなどして
騙し騙し何とか凌いでいたのだが、運悪く「投書魔」
のような厄介なクレーマー患者が長期間入院し
「フツーはそんなことどうでもええやろ!?」と
言いたくなるような些細なことを、ほぼ週1回の
ペースで病院の「ご意見箱」に投書しまくった為に
その都度、総務に呼び出され、状況の説明と改善の
約束を求められ、そのマジキチ投書の何枚かは
公開処刑の如く病院各階の掲示板に貼り出された。

さらにさらに追い打ちをかけるように、多分
苦情が出るだろうとわかっていながらも、人手不足
で他にいかせるメンバーがいないので、無脳男こと
クレーム製造機のマサルくんに、祈るような思いで
比較的掃除しやすい病室の掃除を任せたところ、即、
苦情の嵐で、看護師・看護助手・患者の各方面から
総スカンをくらい、階によっては出入り禁止に
せざるをえないようになってしまった。
普段は菩薩のように優しく穏やかな看護助手が
「もう!あの子(マサルくん)何なんですか!」と
鬼の形相で責任者である私に食って掛かってきた
姿は忘れられない。

さらにさらにさらに、ただでさえ人数不足で
イロドリ主任が早朝からフル稼働で3~4人分の
仕事をこなしながら何とか持ちこたえてるのに

「毎日これだけ掃除してるのに、床が汚いという
 投書がくるのは、床のワックスの効果がもう
 なくなってるからだろう」

と、病院の総務に言われ、病棟のワックスがけの
作業の日程を、半強制的に組まれてしまった。
もちろん、作業するのは私らである。
会社はハナから応援なんて寄越す気はない。
実は会社のほうも、どんどん退職者が続出し、
従来の現場がまわらないほどの人不足なのだ。

今年もあと3ヶ月。
果たして1年が終わる頃、一体どうなっているの
やら・・・

願わくば、違うところに再就職してますようにw

2017-10-01_16.02.15.jpg







nice!(8)  コメント(2) 

続・SOS底辺より [はたらく おっさん]

2017-03-11_20.29.14.jpg

ここ最近ずっと午前3時起きで、午前4時頃から仕事に
入っている。
平日、最低10人いないと回らない仕事場に5人とか6人
しかいない日が多いので、人数が少ない分を早く出勤
することで無理やりカバーしてるのだ。

本来、病院の外来や待合は午前6時にならないと電気が
点かないのだが、夜間受付の職員さんに無理を言って
内科や外科の電気を早めに点けてもらって掃除したり、
いつ急患が運び込まれても対応出来るよう鍵が開いてる
救急センターのレントゲン室などを早めに終わらせたり
しながら凌いでいる。
あまりにも早くから掃除してる姿が奇異に映るのか、
朝の6時前くらいからロビーで読書したりしてる
長期入院で親しくなった患者さんから
「おたくは病院に住み込みで掃除の仕事してるんか?」
と聞かれたこともあった。

しかし、ただ人手不足で忙しいだけなら何とか耐え凌ぐ
ことも出来るのだが、年度末という事で毎年恒例の
病院内のワックスがけも並行してやらなければならず、
さらに昨年秋の震災で崩れた院内の壁やら床の補強工事
の後の掃除を頼まれたり、余分な仕事がドンドンと
容赦なくブッ込まれて対応に大わらわなのだ。

しかも、何よりも致命的なのは、ただでさえ人手不足で
大変な状態なのに、残っているメンバーにまともな
人材が殆どいないということだった。

昨年の震災と前後して、立て続けに3人の清掃員が
辞めた。
3人とも心身のどちらかに障害があって、性格的にも
色々と問題があり、辞め方も非常識で辞めた後の末路も
悲惨だったが、それでも最低限の仕事は何とかこなして
くれていたので、僅か数カ月の内に主力が3人も辞めた
のは、とてつもなく大打撃だった。

年末、そして年度末を控え、3人もの主力が欠けると
大変なので、補強を何とかしてほしいと会社に頼んでも
「どこの現場も人が足らなくて困ってる」
「そんなに立て続けに人が辞めるのは責任者 (イロドリ)
 の指導に問題があるんじゃないのか」
などと全く取り合ってくれなかったのだが、抜き打ちで
来た労働基準局に私の出勤日数と労働時間を指摘された
途端に慌てて補強メンバーを送り込んできた。

その待望の新メンバーこそが、前々回の記事でチラッと
書いた、70歳の婆さんだった!

・・・いや、決して人生の大先輩をバカにしてるわけ
ではないのだが、例えば「清掃ひとすじ50年!」とかで
70歳の現役とかならまだしも、70歳の初心者がいきなり
病院の掃除というのはかなり無理がある。
人の行き来や出入りが少ない施設や建物ならまだ何とか
なるかもしれないが、病院は常に人が居る。
松葉杖や車椅子の患者さんや、通路を行ったり来たり
してる痴呆気味の患者さん、慌ただしく動き回る
看護師さんや看護助手さん、他にも見舞客や様々な
業者さんや利用者が行き交う中での作業というのは、
決して簡単なものではないのだ。


・・・で、案の定、婆さん全くと言っていいほど
戦力になってない ( ゚Д゚) !

目は見えてない、耳は遠い、スピードもチカラもない
危なっかしくて病室の掃除もさせられない。
何もさせることがないのだ。
役に立たないだけならまだしも、トイレ掃除をさせると
「腰が痛い」
掃除機がけを頼もうとしたら「重くて持てない」
挙句の果てには「えらい(しんどい)」と連呼して
救急搬送用のストレッチャーの上に腰かけたり、
エレベータを待っている間、横に職員がいるにも関わ
らず、清掃カートにもたれたまましゃがみ込む始末で
ある。初心者以前に常識の問題やろコレ(笑)
たまたまその現場を目撃した時はさすがに
「おい、ババア!いい加減にしろ!」
と、毒蝮三太夫が憑依しそうになったが、それでも
日を追うごとに態度だけは徐々に徐々にマシになって
きて、本人も働きたいという気持ちはあるみたい
なので、そういうヤル気がある以上は何とか
少しづつでも慣れていけるよう指導したい。

とはいえ、「戦力」としてのレベルには程遠く、他の
メンバーの三分の一程度の仕事内容しか任せられない
のに時給は殆ど一緒という事で、今度は主力メンバー
から「納得いかない」という苦情が出始める弊害も
出てきた。

さらにさらに、本来なら「無脳男」こと、クレーム
製造マシーンのマサル君がやっていた、比較的簡単な
作業を、婆さんに任せているため、今度はマサル君が
病室の掃除に入る機会が増えたのだが、それはそのまま
苦情が発生する可能性が大幅に増えるという事になる。

うーん・・・
16年間勤めて今だにヒラ社員で、毎月、働いた分の
時給しかもらえない人間が何でここまでアカの他人の
面倒を見ないといけないのか(笑)


と、まあ毎日毎日こんな感じで、気が付けば1週間が
あっという間に過ぎていて、このブログも500回を目前
に足踏み状態が続き、書きたいことも全く書けずに
日にちと時間だけが過ぎてゆくという状況です。
それでもわざわざ見に来て下さる皆様、ホントに
有難うございます。

次回、次々回はいよいよ500回記念の記事になります。
期待しないで待っててねー♪








夜明けは・・・どっちだ !? [はたらく おっさん]

2017-02-16_13.51.05.jpg

33年ぶりの記録的な豪雪に見舞われてから2週間が
経った。

2017-02-18_15.32.10.jpg

さすがに現在は雪は溶けて、まるで何事も無かった
かのようにそれぞれの日常へと戻っているのだが、
我が底辺職場に於いては、かつてない絶体絶命の
ピンチを迎えているのであった。

まあ、毎年「過去最悪」の状態を更新し、毎年
絶体絶命のピンチに陥っているので、
「ああ、またかよ・・・大げさな・・・」
と、思われるかもしれないが、今回はホントに
ヤバい!(いや、毎回ホントにヤバいんですけどw)

どれくらいヤバいかと言うと、10人でやらないと
いけない作業に何と5人しかいない!
しかも、そのうちの1人は会社が「貴重な人材」と
称して恩着せがましく送り込んできた70歳の婆さん
なのだ。

婆さん殆ど役に立ってないうえに、「脳男」ならぬ
クレーム製造マシーン「無脳男」こと、問題児の
マサル君も相変わらずの状態で、責任者としては
もう生きた心地がしない日々である。

朝の来ない夜はない
というけれど、我が底辺職場の夜明けは遥か遠い。
果たして無事に春を迎えることはできるのだろうか。

無脳男(後編その②) [はたらく おっさん]

デイサービスで責任者の方から「問題児・マサル君」の
苦情を受けて、対策を練りながら病棟へと戻ってきた
イロドリ主任を待ち受けていたのは・・・

「ちょうどよかった、私も今、マサル君の事で看護助手
 からメッチャ文句言われたトコだったんですよ」

という、ウチの清掃チーム唯一の常識人、おしゃれ番長の
信じられない言葉であった。
苦情を聞いて帰って来た数分後にまた別の苦情を聞かされ
るという・・・
で、看護助手がメッチャ怒ってたという内容はこうだ

病棟の各階に身障者トイレというのがある。
一応、横に開くドアがあるのだが、車いすのままでも入り
やすいように入り口がカーテンになっていて、患者さん達
も基本的にはドアは閉めず、カーテンを開け閉めして利用
するようにしている。
入り口には「使用中」「空室」の札があって、電気も
点いてるので、フツーは中に人がいるとわかりそうなもの
なのだが、たま~に考え事をしながらトイレ掃除してたり
すると、中で患者さんが使用中にも関わらずうっかり勢い
でシャーッとカーテンを開けてしまうこともある。

そう、誰にだってミスはある。
私も時々この「カーテン、シャーッ」をやってしまう。
しかし、普通の人は間違ってカーテンを開いた時、中に
患者さんが居たら、まず「申し訳ありません!」と謝って
すぐにカーテンを閉めるだろう。

マサル君は違う

彼は何と、カーテンを開けた瞬間、便器で用を足してる
患者のお婆ちゃんの存在をはっきりと確認しておきながら
そのままトイレのゴミ箱からゴミを回収し、汚物入れから
使用済みのオムツを回収し、何事もなかったかのように
出て行ったらしいのだ。
「・・・失礼しました」という、およそ常人では聞き取れ
ないであろう超音波のような挨拶を残して。

自分と関係のない事で、おしゃれ番長が、とんだ
とばっちりを喰らった直後、目の前を張本人である
マサル君が通りかかったので彼女がこの件を注意した
ところ、
「お婆ちゃんの方は見ずにゴミを取ったから大丈夫」
という返事が返ってきたらしい。

いやいや、大丈夫じゃねえだろ。青影か、お前は。
下手したら病院の信頼にも関わってくるという事が
彼には理解出来ないのだ。
何度も書くが、人の出入りが激しいこの底辺職場の中に
あって、彼はこの道7年のベテランの三十路男である。

同じ職場で7年間もこのような奇行を繰り返してると
さすがに彼が「普通の人」ではないというのがバレて
しまう。
デイサービスの責任者が目の前にいる苦情の張本人に
直接注意せず、彼を伝書鳩して上司である私を呼んだ
のも、看護助手が敢えて、おしゃれ番長に文句を言った
のも、全て
「本人に言っても理解できないだろう」
というのがわかっているからなのだ。

一度、目にしたものを完全に記憶し、実践出来るという
無表情の殺人マシーン(ただし対象は悪人のみ)、
生田斗真くん演じる「脳男」

対して、昨日聞いたことすら覚えてなくて、絶えず
問題を起こし続けるクレーム製造マシーンである
マサル君は、さしずめ「無脳男」だな、と、前日
映画版「脳男」を観ていて思ってしまった。


本当はあと2~3回このネタで記事を書くつもりだったが
あんまり引っ張ると、今、書きたい記事がドンドン後回し
になってしまい、結局そのままお蔵入りになってしまう
ので、続きはいつかまた別の機会に書くとして、最後に
無理矢理フォローしておくと、マサル君は別に悪気が
あるわけでも、投げやりになってるわけでもなく、
基本的には真面目な人間で、タバコも吸わないし、車の
免許証もずっとゴールドの優良ドライバーだし、何より
この7年間、無断欠勤・無断遅刻は1度もなく、毎日
1時間早く来て準備をしてくれている。
何というか、居ても困るけど、居なくても困るという
どっちにしても困った存在なのだ。

7年間、ずっと彼の苦情を聞かされ、何とか理解出来る
ように指導し、それでも同じ失敗を繰り返される私の
心労と疲弊度はとっくに限界を超えているのだが、
彼が自分から「辞める」と言わない限り、面倒を見て
やらないといけないのかと、半ば諦めてしまっている
イロドリ主任なのであった。

「無脳男」完




〖お知らせ〗

いつも当ブログをご訪問して下さり、本当に本当に
ありがとうございます。
この度、皆様からいただいた「nice!」が、めでたく
3000に達しました~!
記念すべき「3000 nice!」を押して下さった
tarouさま、そしてこんな、わけのわからないブログを
わざわざ覗きに来てくださり、nice!と言って下さった
皆様に、ニャアコ一家ともども心より心より感謝を
申し上げます。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

イロドリウサギ&ニャアコ一家












無脳男(後編その①) [はたらく おっさん]

ある日の仕事中、病院の建物からちょっとだけ離れてる
デイサービスの清掃に時間指定で行ってもらってる
マサル君が、約30分程の仕事を終えて病棟に戻ってくる
なり私を見つけてこう報告した。

「あの・・・デイサービスの係長が、イロドリさんに
 話したい事があるそうです・・・時間はいつでもいい
 のでデイサービスまで来てくださいとの事です」

「・・・」

モーレツに嫌な予感がして、思わず

「え!? まさか、お前のクレームの事と違うやろな !?」

と言いかけたが、やめておいた。
ひょっとしたら、今年のワックスがけの日程の相談かも
しれないし、日常の清掃では落としきれない床の汚れの
相談かもしれない、いや、頼む、そうであってくれ~と、
祈るような思いで早速デイサービスへと向かった。

何を言われるのかヒヤヒヤしながら、仕事中の責任者に
挨拶をすると・・・

「あー、どうもお疲れ様です。忙しいのにわざわざ
 来てもらってすいません。実は、毎日ここに掃除に
 来てくれてるあの、若いお兄さんの事なんですけど」

ひーーーーーっ!やっぱりアイツのクレームやんけー!

苦情の内容はこうだ
デイサービスの掃除は、毎日、朝と夕方に行くのだが
夕方、掃除を終えて帰る時、ちょうど利用者である
おじいちゃんや、おばあちゃんの帰る時間と一緒に
なる。で、建物の入り口がちょっと長めのスロープに
なってるのだが、杖や歩行器でゆっくり歩いてる
お年寄りの前を、大きなゴミ袋にゴミや使用済みの
オムツをパンパンに詰めて両手に持ったマサル君が
フラフラと歩いて邪魔になったり、時には前を
横切ったりして、お年寄りの利用者さんが転びそうに
なったり、つんのめりそうになって非常に危険なので
責任者であるイロドリ主任から、ぜひキチンと指導
して欲しいというものだった。


これが高校生のバイトとか、学校卒業してすぐの子
とかならまだわかる、しかしマサル君は今年でもう
この職場7年目になる30近いオッサンだ。
病院・老人保健施設・デイサービス、どの現場の
どんな状況であっても、絶対に、利用者・患者を
最優先で!と、何度も何度も何度も何度も何度もこの
7年間言い続けてきた。

しかも!しかもである、
この2日前、ウチの会社で「病院清掃担当者の勉強会」
なるものが開かれ、イロドリチームだけでなく他の
病院の清掃に派遣されてるメンバーも全員参加で
院内の清掃に関する心構えや基本中の基本的なことを
勉強したばかりなのに~!。

因みに講師は私、イロドリ主任であり、マサル君は
講師直属の部下らしく最前列でウンウンと頷きながら
メモをとっていた。
この時も確かにイロドリ講師は
「如何なる時も、患者様・利用者様を最優先で!」
と、熱弁をふるっていたはずだ。
一体、何をメモしていたのか(笑)

とりあえず、デイの係長には、常識以前の問題で
ご迷惑をおかけして申し訳ありません。
2度と同じことをしないようにキチンと指導します。
と約束して病棟に戻った。
ここで今回のタイトル・・・

「無脳男」!

ジャ~ン ♪ (アホか)

生田斗真くんが映画で演じた「脳男」は、一度
見たものを完璧に記憶し、経験がなくてもそれを
実践できるという特殊能力の持ち主だった。
対するマサル君は、7年間ずっと言われ続け、更に
昨日教えられたことすら忘れてしまうという、
ある意味これも特殊能力の持ち主か・・・
共通してるのは無表情なトコくらいだが。

病棟に戻り、今回の苦情をどうやってマサル君が
理解できるように伝えて再発を防ぐかと考えながら、
中断していたトイレ掃除を再開しようとしたところ
病室の掃除をしてくれてる、ウチのチームで唯一の
常識人のお姉ちゃん「おしゃれ番長」が居たので
先程の出来事を冗談半分で話したところ

「ああ、ちょうど良かった。私も今さっき
 マサル君の事で看護助手さんから苦情を言われた
 ところなんですよー」


えええ~~~~~~!? なんやねん、それーーーー!



(予想外に長くなってしまったので後編その②に続く)

無脳男(前篇) [はたらく おっさん]

無脳男・・・
え?「無能」な男 の打ち間違いじゃないのかって?
いえいえ、これでいいんです。
この「無脳男」、江戸川乱歩賞を受賞し、後に生田斗真
くん主演で映画化された首藤瓜於さん原作の「脳男」の
パクリなのです。

なんでいきなりこんな記事を書いとるのかというと、
最近、1人カラオケに続く密かな楽しみとして
「1人上映会」なるDVD鑑賞会を、仕事の終わった
職場の休憩室で土曜の夕方、もしくは日曜の昼から
ひっそりと開催しておるのですが、ついこの間
観たのがこの「脳男」だったのです。

ちなみにこの「1人上映会」どんな映画を観てるかと
いうと・・・

(沢尻)エリカ様のパイオツと濡れ場が拝める
「ヘルタースケルター」

実際に起こった埼玉愛犬家連続殺人事件をモデルにした
「冷たい熱帯魚」

これまた実際に起きた上申書殺人事件を描いた作品で
リリー・フランキーとピエール瀧のブッ飛んだ怪演で
主演の山田孝之の好演が霞んでしまいそうな
「凶悪」

アメコミ原作で、全編に亘って暴力シーン満載の
「シン・シティ 復讐の女神」

などなど、およそ家族の居る空間で観ることの出来ない
やや軽めのエログロ作品ばかりを借りてきては
誰も居ない職場の休憩室で鑑賞してるのであります。
いや、たまに「猿の惑星:新世紀」とか、円谷プロの
特撮ドラマ「戦え!マイティジャック」とか
「オズ はじまりの戦い」なんかも見てますけどね。

で、この間「脳男」を借りてきて観たんですが、これが
なかなか面白かったです。
生まれつき感情や肉体的な傷みの感覚がない代わりに
一度目にしたものを完璧に記憶することが出来るという
能力を持った少年が、ひき逃げで息子夫婦を亡くした祖父
の徹底した英才教育により超人的な身体能力を身につけ
ます。
更に息子夫婦(少年の両親)を轢き殺した犯人が今も
捕まることなく、のうのうと逃げおおせている悔しさと
理不尽さに、次第に精神を蝕まれていった祖父の
「世の中の悪人を殺せ」という無茶苦茶な洗脳によって
超一流の殺人マシーンへと成長した少年が、
鈴木一郎と名乗り(おいw)法の目や警察の捜査の手を
潜り抜けながら生きてる悪人どもを人知れず始末して
ゆくという設定で、映画では二階堂ふみちゃん扮する
天才連続爆破犯を追い詰める話になってます。

私は基本的に邦画はもちろん、テレビすら殆ど見ない
ので、主演の生田斗真くんも敵役の二階堂ふみちゃんも
今回初めて知ったんですが、2人ともスゴイ存在感です
ね~。
玉木宏さんにちょっと似てる生田くんの、無表情 &
無感情な殺人マシーンもカッチョえかったし、
まだ若いのに頭のおかしい天才殺人犯を演じられる
二階堂さんもスゴイと思いました。
今の日本の女優さんって
「仕事がバリバリ出来るカッコイイ女性」か
「ドジで不器用だけど仕事は出来る可愛い女の子」の
2択しか演じられないような感じがしてたので
久しぶりに将来楽しみな女優さんが出ましたね。
ただ惜しむらくは、あんまり天才にもキチガイにも
見えなかったのがちょっと残念ですが・・・
(どっちやねんw)



・・・で?、結局「無脳男」って何やねん

そうそう、すっかり前置きが長くなってしまいましたが
この映画の生田くん扮する脳男の無表情・無感情ぶりを
見てて、その姿が、ある人物とダブッっちゃったんです
よ。

それはこの「はたらくおっさん」のカテゴリー内の
「あんたこの底辺職場どう思う」に登場する
殺人マシーン・・・じゃなかった、
クレーム製造マシーンこと、ウチの職場の問題児
「マサルくん」なのでした。

そういうわけで、次回後編は、ただでさえ大変な底辺
職場で心身ともに弱り切ってるイロドリ主任を、更に
恐怖のズンドコに陥れる「無脳男」マサルくんの
活躍(?)が繰り広げられます。

どうぞお楽しみに・・・しないで下さいw

2017-01-21_17.46.57.jpg

映画「脳男」より

「無脳男」にはこんな場面は出てきません。
しかし生田斗真くん男前やな・・・





非常の時に働く人びと [はたらく おっさん]

一昨日、県内で震度6弱の地震が発生しました。
それまでにも時々、昼夜を問わず小さな揺れが
起きてて、何か気持ち悪いなあと言ってた矢先の
大きな地震でした。

平日の午後2時くらいだったので、清掃業務で派遣
されてる病院も発生直後は大変でした。
建物自体がかなり古く、耐震構造?そんなの関係ねえ
みたいな、いかにもな昔ながらの佇まいだったので
まず、崩壊してしまう前に外に出て安全を確保する
のが最優先で、院内の下請け業者や、事務職の方々
などは外に避難したのですが、この時、我が身の
安全よりも、外に出せない入院中の患者さんを、
少しでも安全な場所へと誘導している看護師さんの
姿に頭が下がる思いでした。

結局この日は、次いつ大きな余震や第2波の本震が
来るかまったくわからず危険だということもあって
貴重品と着替えだけ取りに中に戻って、そのまま
解散という事になったのですが、責任者として各階で
作業していたウチの清掃員全員の無事を確認して
帰らせたあと、病院の総務に何か手伝うことは
ありますかと聞くと、今は状況を把握するのが最優先
で、そのあと院内で対策会議を開くので今日は帰って
下さいとのことなので、小学校と中学校から迎えの
要請がきてたこともあり、息子と次女を迎えに行き
ました。

家に着くまでどうなってるのか不安でしたが、
幸い倒壊などはしておらず、タンスや棚の上の物が
落ちて散乱してるというレベルでした。
ただ、なぜか鍵をかけてたはずの玄関が開いており
イーライやラム、ニルスなどがドサクサに紛れて
脱走してましたが、夜には全員帰ってきました。

ガスや電気は通ってるものの、水が出なかったので
多分もう売り切れてるやろと思いつつ、夜、
水と食料を求めて行きつけの24時間格安スーパーへ。
途中で見たローソンには駐車場に車が入りきれない
ほど客が殺到してたので、ここも壮絶な買占め合戦
が繰り広げられてるのかな・・・と店に入ると、
意外にも混雑しておらず、さすがに水だけはほぼ
品切れだったけど、他の食料品は結構残ってました。

ここでも感動したのは、いつものレジの店員さんが
この非常時にまるで普段と変わらない姿で粛々と
業務をこなしてる姿でした。もちろん、発生直後は
陳列してる商品が散乱したり店内もパニックに
なったでしょうが、それから数時間たち落ち着きを
取り戻したとはいえ、この従業員さん達も自分の家
や家族が心配だろうに、仕事とはいえ本当に
こういう方たちが業務に徹してくれてるおかげで
我々もこういった非日常の混乱の中で自分を
見失うことなく、最低限の生活が出来るのだと
頭の下がる思いでした。

また、2日経った今現在も家に帰れず避難所で
不安に過ごしておられる方々の為にボランティアで
炊き出しや食べ物の差し入れをされてる人びとの
ニュースを見て、辛い立場にある人の為に無償で
助け合い、いたわりあう姿に、あらためて人間の強さ
を実感させられました。


前の10件 | - はたらく おっさん ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。