追憶の散歩道(後編) [雑感]
前回から間隔が開いてしまいましたが、
先月、一ヶ月遅れの父の一周忌に帰省
した際、自転車で散歩した時の話の
後編になります。
大倉山公園から坂道を下ると
「楠公さん」の愛称で親しまれている
湊川神社があります。
めっちゃ天気が悪いですがwこれも
去年撮った写真です。
子供の頃は夏祭りや年末年始のお参り
で毎年のように父と訪れ、大人に
なってからは、長女のお宮参りで
お世話になりました。
何一つ親孝行らしいことを出来ない
まま旅立たせてしまいましたが、
7人兄弟のうち5人が60歳までに亡く
なるという短命の家系の中にあって、
孫の顔を見せることが出来たのが
せめてもの慰めかなと思ったり…
ちなみに、上の3枚は去年の夏祭りの
時のものです。
楽チン自転車でさらにスイスイ進むと
「新開地」へ
ここも子供の頃はよく家族で映画を
見に行ったりしてました。
阪神大震災を経て、アーケードも撤廃
されて、今ではすっかり健全な
イメージが定着しましたが、私らが
中学生くらいまでは、フツーーーーに
堂々とポルノ映画の看板が出てたり、
ストリップ劇場があったりで、非常に
おおらかな時代でした。
あの頃の怪しげな映画館も、今では
大衆演劇の立派な劇場になってます。
役者さん、公演が終わってお客さんを
お見送りしてました↑
そして新開地から海の方へ下ると
かつての我が家、かつての小学校、
かつての友人たちの家、かつての
銭湯、かつての駄菓子屋・・・
いまはもう、思い出の中にしか
存在していない空間が広がってゆく。
数年前に撮った「稲荷市場」
それが今では
もう跡形もなく別の何かになってました。
ここだけでなく、子供時代を過ごした
そして日曜の度に父と散歩したあちこち
は、もうすっかり別の顔に。
でも
ただ一か所だけ・・・
あの頃と変わらない場所が
(いや、まあ他にもあるんだろうけどw)
冒頭の写真の「児童館」
今で言う学童保育の無料版みたいな
ものでしょうか。
かなり前の記事で一度書いたんですが
この児童館の敷地内には
何故か小さな神社のようなものが
あって、毎年冬にはお祭りがありまし
た。
でもホント、この児童館以外は殆ど
あの頃とは別の町になってしまって
いました。
仕方ないっちゃ仕方ないんだけどね…
自転車を停め、初夏の風の気持ちよさ
に思わずベンチでウトウト…
これが映画や漫画だと、目が覚めたら
子供時代にタイムスリップしていて…
という展開になるんでしょうけどw、
残念ながら現実の世界では
そこにはただ、風が吹いているだけ
なのでありました。
でも、きっと、人の一生なんて本当に
夢を見てるみたいなもんなんでしょう
ね。
他人様から見ればつまらない人生でも
、与えられた命が尽きるその日まで
精いっぱい無様に生きてゆかなければ。
今回の追憶の自転車ツアーはこれで
終わりです。
また帰省して時間があれば他の場所も
行ってみたいと思います。
読んで下さってアリガトです~
おしまい
2020-07-22 22:59
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