SSブログ

美しい思い出を糧に (中編) [美しい思い出を糧に]

2016-04-04_15.57.59.jpg

4年半ぶりに遊びに来た甥っ子一家との、温泉旅館での
楽しい夕餉のひと時、義姉が見せてくれたデジカメの
動画に写っていたのは・・・

当時、まだ2歳半だった甥っ子と戯れる若き日の
ニャアコの姿だった。

幼児特有の怖いもの知らずで初対面の黒猫を撫でたり
抱っこしたりする甥っ子、同じく初対面の人間の
子供に、されるがままの状態にさせてあげてる
”わびさびを心得てる”脚の折れた黒猫・・・
何のことはない、ただそれだけの数分間の映像なの
だが、胸にこみ上げてくるものがあった。

今から考えると甚だ無責任な話だが、この時はまさか
この黒猫が大切な家族の一員になるとは夢にも思って
いなかった。
ただ、5年近く経った今でもこの時の事は鮮明に
覚えている。
甥っ子一家が帰った夜から連日雨が降り続き、
それまで餌を食べてしばらく遊んだら、どこかの
塒に帰っていたこの黒猫は夜になっても我が家の
前から離れようとせず、雨に濡れながらジッと
佇んでる姿を哀れに思って、うっかり玄関に入れて
しまったのが運の尽き(笑)
その日から家の中に入りたい黒猫と、玄関までなら
ともかく家の中までは絶対に入れられない私との
根競べ・知恵比べが続き、その闘いに勝利した
黒猫は、まるで初めからそうなることが運命で
あったかのように我が家の家族の一員となったのだ。
懐かしい・・・

写真はともかく、昔から子供の成長のビデオや
動画を一切撮影する習慣のなかった私にとって
それは本当に4年半前のニャアコと「再会」した
ような感動だった。

そんな感動と感傷も冷めやらぬ中、旅館の支配人が
直々に食事の場に挨拶に来て下さった。
「本日はご両家の数年ぶりの再会という事で、
そんな貴重な場に当旅館を選んで頂き、本当に
有難うございます。これは私からの感謝の気持ち
として、ぜひ皆様で召し上がって下さい」
と言って、ゴッツい寿司が運び込まれた(笑)

2016-05-30_16.31.48.jpg

もちろん、これも最初からメニューに含まれてるん
だろうけど、わざわざ支配人自らおそらくこうして
各部屋を挨拶して回って感謝を伝えるというのは
お約束とわかっていても嬉しいものだ。


食事も終わり、それぞれ温泉に入ってからテレビを
見ながら雑談し、満ち足りた喜びの中で1日目が
過ぎようとしていた。

翌日の予定は・・・

ジャ~ン!

2016-04-06_10.29.14.jpg


(つ・づ・く)
nice!(5)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 5

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。