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特別編「ニャアコの出産前夜・後編その2」 [出産]

思わぬ形で肩透かしを喰らってしまい、気を取り直して「ひょっとしたら明日産まれるかも」、と翌日からの
出産に備えたが、次の日も次の日もそのような気配は感じられず、だんだん不安になってきた。

まさかお腹のなかで胎児が既に亡くなってるんじゃないかと思ったり、猫にも想像妊娠があるなどと聞くと、
ますます心配になって、以前一度だけ行ったことのある動物病院に聞いてみることにした。

いろいろと親切に教えて下さり、レントゲンを撮ってみればすぐにわかるということで、今すぐにでも来てもらって
大丈夫ですよとまで言って下さったのだが、レントゲンと診察で4000円近くかかるので、恥ずかしながら
「すみません、もうちょっと様子見て、具合が悪そうだったら連れて行かせてもらいます」となってしまった。
(現在の我が家の4000円は一般家庭の20000円~30000円くらい)

しかしながら本当に調子が悪そうなら、お金に関係なくすぐに診てもらいにいくのだが、本人は相変わらず
快食・快便で、体が重くて大変そうなこと以外はいたって元気だった。
もう1週間だけ様子をみて来週産まれなかったら診てもらうことに決めた。


「・・・で、お父さん、ニャアコの子供産まれたらどうすんの?5~6匹も産まれたら絶対ウチで飼えないよ」

「何とかなるやろ」

「ならないよ!ぜ~~ったい無理だって、わたしゃ知らんからね!」

昔、猫を数匹飼っていたという妻と、亀やインコしか飼ったことがない私との間でここ数日このような言い合いが
毎日のように繰り返されていた。
世話の大変さを知っている妻の言ってる事は理解出来るのだが、もうここまで来たら協力してもらうしかない。



まさか本当に子供が出来るとは思ってもみなかったが、去年、せっかく生れた子供たちとの辛い別れ以来、
実はもう一度ニャアコを母親にさせてあげたいとずっと考えていた。

この先、どんなにウチで天寿をまっとうさせたげたいと大切に飼ったとしても、元ノラのニャアコが一瞬のスキに
家を飛び出して、そのまま無事に帰ってこれなくなる日が、ひょっとしたら来ないとも限らない。
脚が折れたり放浪したり、子供と別れたりしながらも今まで生き延びて頑張ってきた、ニャアコという猫が
この世に生きていたという証を子供という形で残せてあげれたら・・・
感傷的だとか自己満足だとはわかっているけど無事に産まれたらウチの家族として大切に育てよう。

(まだ、つづく・・・次回、産まれます・・たぶん)


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